簡単に取り除けないの?



地雷を取り除く、それは簡単なことなのでしょうか。どれだけの費用がかかるのでしょうか。


地雷の製造過程は研究され、安く簡単に作れるようになりました。
たった3ドルから30ドルでできてしまいます。

しかし、その探知と撤去方法はまだまだ開発途中なのです。
「簡単に作れるが探知や撤去が困難」というのが、今の一番大きな問題でしょう。


まずは、地雷の探知方法からお話しましょう。

現在の探知方法としては、

1.金属探知器を使う
2.火薬の匂いに反応する地雷探知犬を使う
3.特殊な音響探知器を使う


のような方法が取られています。
3.の探知器では、日本の「人道目的の地雷除去支援の会」(JAHDS)がいくつかの企業・団体の協力を得て開発に取り組んでいます。
しかし、残念ながら現場では1.の金属探知器を使った探索が主流です。

そして探し出した地雷の除去方法としては、

1.大きな鋤のようなもので掘り起こす
2.特殊ローラーで地雷原を走る
3.爆弾を打ち込んで地雷を爆破する
4.掘り起こした地雷を高速回転させて爆破の機能を失わせる
5.掘り起こした地雷に火薬を仕掛けて爆発させる


などの方法が取られています。

しかし、前にもお話したように、地雷は生活に必要な場所に設置されているため、今までの施設を壊すような1.2.3.のような方法はどこでもできるというわけではありません。
また、地雷除去後に人が住んだり畑にすることを考えると、除去作業は100%の地雷を取り除かなければなりません。機械で地雷を爆破すると、どうしても取り残しが出てしまいます。その取り残した地雷はもっと不安定な状態になってしまい、手作業をもっと危険なものにしてしまうのです。
ですから、今世界では、たくさんの地雷除去要員が、自分の命をかけて、地雷を手作業で除去しているのです。
主流は、5.の掘り起こした地雷に火薬を仕掛けて爆発させるという方法です。


まったく、地雷を取り除く方法は原始的なものです。
まずは探知器をかける前に、地雷のトラップに触れないように注意をしながら地雷原の下草を刈ります。
次に金属探知器を使い、どこに地雷があるかを探知します。
金属探知器がヒットした個所を細長い棒のような器具で掘り起こし、それが地雷か確認します。
そして爆薬を仕掛けて爆破させます。 この作業だけで、熟練の作業員二人一組のグループが、一日で3〜6uクリアできるのがやっとなのです。

これだけ時間がかかるのは、地雷が含有している金属の少なさによります。
プラスティックや陶器など、敵に気付かれにくいように開発された地雷は、それだけ探知も大変になります。
地雷を探知するためにはどうしても金属探知器の感度を上げなければなりません。
そのことにより、空缶や折れクギにまで金属探知器が反応してしまうのです。

カンボジアでは、300回金属探知器がヒットしたうち、地雷はたった1つだけだったという報告があります。


さて、こうして見つけ出した地雷はすぐに撤去されるのでしょうか?

いいえ。 資金不足から、探知された地雷がすぐに撤去されるとはかぎりません。
あんなに安い地雷ですが、撤去するには地雷一つにつき300ドルから1,000ドルもかかってしまうのです。
そのため、地雷の埋まっている場所に地雷があることを示した看板や、ヤグラのように棒を立ててそこに危険を知らせるテープが巻き付けられたままのところも少なくないのです。


今、地雷で汚染されている地域で、5、000人の地雷除去のスペシャリストが働いています。
しかし、今の方法では、一年間に除去できる地雷の数は10万個です。
このままのペースでは、既に配備された地雷を取り除くためには、1000年から1500年かかる見込みです。


そして、今の危険な撤去方法では、地雷撤去1、000〜2、000件につき1回の比率で事故が起こっています。
1994年には、10万個地雷が撤去されましたが、新しく200万個が配備されました。


地雷は除去しないかぎりは、被害者を増やし続けます。内戦が終結しても、人々を苦しめ続けるのです。
この地球上で、一年間で約2万6千人の人たちが、地雷によって命を落とし、傷つけられているのです。
除去しないかぎり、毎年地雷の被害にあう人の数を減らすことはできないのです。


地雷で苦しむ国の発展を助け、子供の未来を救うには、時間がかかっても、お金がかかっても、一つ残らず地雷を取り除く必要があるのです。
たとえ、1000年かかったとしても、やりとげなければならないのではないでしょうか。

貴方は、どう思われますか?


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